四コマ論でもぶってみる


 知ってる人は知ってるが、結構四コマ漫画が好きです。得に最近は雑誌も単行本も良く買ってます。主な四コマ雑誌は月に15冊ほど出てるのをご存知の人はどれほどいるでしょうか。週刊雑誌で無い分それほどの負担にはならないとは言え、結構どれもこれも逃さず買うのって大変なんですよ。近くのコンビニが全部入荷してるわけでもないし。しかも、四コマ雑誌の連載陣ってーのは結構玉石混合で、ひどい時は半分以上好みに合わないものだったりして、コストパフォーマンス的にどうなのよ?と言わざるを得ない。
ところで、四コマ漫画と聞いてどんな漫画を思い浮かべますか?いしいひさいちやくみつる植田まさし?残念ですが、それらの作家は現在四コマ雑誌においてはマイノリティーになっています。まあ個人的には残念ではないんですけど。では、今の四コマ漫画とはどういう状況なのかといいますと、「かわいい女の子」、「ほのぼの学園生活」、「OL」、「新婚夫婦」、このようなキーワードでかなり語れると思います。絵柄としてはかわいらしいアニメ絵が主体になり、中にはエロマンガとかゲーム業界からの転身組も多い(らしい)です。思いきり極端に括ってしまえば「萌え」が共通しているといえるでしょうか。


 しかし、なんで「萌え」が四コマ世界を席巻するようになっているのか?四コマ愛読者であるのにその辺が実のところよくわからないのです。四コマって見かけほど簡単な形式でもないだろうに、それでも雨後の筍のごとく新人さんが続々登場してきます。これはなぜか?考えるに、四コマのオチをつけるパターンが確立されて、キャラさえそれなりに魅力的なものであるならば、オチは使いまわせば良いという、ある種の大量生産パターンが出来あがったんではないかと思います。それを理解すると、大局的なストーリーを考える必要が無いのである程度ネタを作る事ができるので、経験の少ない人でもそれなりのものができあがるのではないかと。そして、「萌え」を求める読者にはそれで十分にアピールができるのでしょう。四コマ誌を見ると、似たような絵が多いと感じます。それは四コマだから簡単な絵柄で行こうというものではなく、アニメ的な、ある程度パターン化された絵柄が多いという事です。大きな目に原色バリバリの髪の色とかそんなんです。そのようなアニメ絵が入ってきたから、「萌え」が四コマを席巻するようになったのか、四コマファンのニーズが本来そのようなところにあったのか、そこはよくわかりませんが、現状として四コマ+萌えというものは、読者のニーズに答えているものであるのは確実なようです。


 とはいえ、個人的にはそのような定型化された四コマにはさほど魅力を感じないので、そのような分野からやや距離を置いた、個性的な作家でも上げておくことにします。名前だけツラツラと。


小笠原朋子、ひらのあゆ重野なおきおーはしるい真田ぽーりん小坂俊史…。


ここらへんの作家なら人にも十分お薦めできるかなーと。

もっとも、個人的には「萌え」も決して嫌いではないので(笑)、作品として個性的なものであれば基本的に好きですよわたしゃ。なにしろ、こーいうことを書こうと思ったのも師走冬子(割と萌え寄りの漫画書いてる人)のサイン会に行ったことがきっかけだしな(笑)